身の毛もよだつ・・・

この間のサリさんの検診の時、
検診が終わって、お薬待ちをしている時、
背後から、
身の毛もよだつような声が聞こえた

振り返ってはいけない・・・。
振り返ってはいけない・・・。
心の中で呪文のように唱えた。

しかし、その声は徐々に近づいてくる。
やめてくれ～、お願いや、近づいてくるなぁ～
あっちへ行ってくれ～
と言う私の祈りも届かず
とうとう、そいつはやって来た。

アカンで・・・振り返ったら・・・
振り返ったらアカン・・・。

私の必死の抵抗も空しく
そいつはとうとう、
私の斜め４５°くらいの角度まで来てしまった。

アカン・・・
見たらアカン・・・。

しかし、そいつは、
私の視界の中に入ってきた。

そして、身の毛もよだつような声で
私に話しかけてきた・・・

キャ～～～～ッ
助けて～～～～っ
やめろ～～～っ

「分かってるくせに、無視するなよ～ぅ
さっきから呼んでるのにぃ～」

で、出た～！！

キレンジャイだ

「もう～分かってるから、無視してたのに
仲間や思われるやん」
と、つい本当のことを言ってしまった

「また、んな事言うやろぉ～。仲間や～ん」

違う！！

「で、何してはるんですか？こんな所で」
って素朴な疑問を投げかけた。

「あっ、オレ？」
私は誰としゃべっとるんや？

「オレ、また入院になってなぁ。
嫁はんが荷物持ってくるの待ってるんや」
って、又入院するんかい

「で、兄貴は何やってんの」
兄貴って言うなっ
見て分からんか？
薬待っとんや
「子供の１ヶ月検診で、薬が出てるから
それ待ってますんや」
って言うたら、
「えぇ～、ほんだら、ココで産んだんか」
違うとこで産んどったら
ここへはけーへんやろ
「そうですよ、知りませんでした」
「ホンマかいなへぇ～
ほんだら、ココで１週間くらい入院してたんか」
当り前やろ！
ここで産んでどこに入院するねん！？
「もちろんですやん」
「ほう～、そうかぁ～。で、いつ」
何がやっ！？
「いつ、産まれたんこの子か」
わたしゃ、よその子連れて検診来とんか！？
「７月の末ですわ。」
「へぇ～、よう寝てるやん」
さわるなっ！アホうつるっ！
「そうかぁ～、ほんだら、
オレがもうちょっと早く入院になってたら
入院の時期が一緒やってんなぁ～。
ん～、おしかったなぁ～」
全然おしないっ！
「あ～よかった。入院の時期が一緒じゃなくて」

「またっまた、そんな事言うやろぉ～
せっかく楽しい入院生活送れるとこやったのに」
楽しないっ！地獄じゃ！！
「あっ、薬出来たみたいなんで行きますわ」
「えぇ～、もう行くの～。せっかいく何ヶ月ぶり
４ヶ月ぶりに会ったのにもう行くん
コーヒーでも飲みに行こうと思ったのにぃ」
行きたない！っちゅ～んねん！！
「もう、そろそろ帰らないと、ミルクの時間がありますから」
「あ～、そうかぁ～、残念やなぁ。
そうやいつでも会社に遊びに来いやなっ」
行かへんっ！！で、何でそんなに偉そうやねんっ！！
「オレも今回の入院はそないに長ないと思うねん。
ちょっとした、検査入院ってやつやから」
行くとしたら、アンタのいてない時になっ！！
「ほな、行きますわ」
「おぉ～、気ぃ付けて帰れよ。
バイバ～イ、チビちゃ～ん。
気ィちゅけて、帰るんでしゅよぉ～。
お母ちゃんみたいな性格に
なったらアカンねんでぇ～」
やかましいっ！！
いらん事言うなっ！！

一生、入院しとれっ！！